油断 | 祇園ホステス ミチルの日記

油断

いいお客様の担当になったり、懇意になれたりしたら


ほんとにうれしいものです。


このお客様を大事にしよう、頑張ろう・・という気持ちが


湧いてくるものです。


その気持ちはほとんどのホステスは持っているはずです。


そしてその通り頑張ります。


反対のそれを見ている、感じているお客様は、


このホステスはいいやつだと思ったが確かによくやって


くれている・・といい評価をしてくださいます。


でもここからがホステスにとってその力がためされるのだと


私は思います。


ここから大きく分けて二つに分かれます。


・お客様と長くおつきあいすることが多いホステス


・ある程度でお客様が離れたり疎遠になっていくホステス


もちろんお客様側に何かの事情等があったり、いろいろな


ケースがあるでしょうがホステスの接客・・という点では


この二つに分かれると思います。


なぜ二つに分かれるのか・・私は大きな原因の一つは


一言で言えば「油断」ではないかと思います。


もちろんホステスとしての資質がなかった・・などは論外


ですが・・。


この「油断」、これは私からみて知らず知らずにおこって


しまうほんとうに怖いものです。


最初の時の、「このお客様を大切にしょう、頑張ろう・・」という


気持ちはなくしていないつもりでも、お客様に慣れ親しんで


可愛がってもらったりしていると、「油断」は忍び寄って


きます。


この「油断」はホステスは自覚していないが、お客様は


しっかりと感じていらっしゃる・・という始末の悪いものです。


同じようにしているつもりでも、「慣れ」とは怖いものです。


慣れ親しむ内に、言葉使い、態度、甘え等々などが、


お客様から見たら悪い方向に向かっていることを


だめなホステスは気づきません。


できるホステスは、言葉使い、態度、甘え等々についても


確かにお客様と親しくなると変化してくるのですが


ちゃんとけじめをつけており、上手にお客様をみています。


私が偉そうなことを書ける立場ではないのですが、


私は幸いお客様からもいろいろなことをよく教えていただく


機会があり、なるほど・・と感じることも多いです。


両面からみて考える・・というのはほんとに自分のために


なると思います。


忍び寄る「油断」に気がつかない・・ということのないよう、


時々自分を見つめなおしてみる・・という意識が必要なの


ではないでしょうか。